自民党憲法改正草案の“正体”を見据える!
4月11日、市民グループが開催した「安倍政治を止める!講演とトークセッション」自民党憲法改正草案の
“正体”を見据える!に参加しました。
「憲法とは国民ではなく国家を縛るためのもの。そのために憲法には『人権の保障』『権力の分立』『民主主義』の3要素が書かれて在る。権力者は憲法に支配されようとする意思をもって行動する。国民は、憲法に支配されようとしない権力者は排除する意思をもって行動を起こす。この関係が重要なのである。ところがこの憲法・立憲主義が安倍政権の下で危機に瀕している」。講師を担われた金子匡良さん(神奈川大学准教授)は、憲法・立憲主義の大切さをこのように語られ、さらに2012年自民党改憲草案の実相について、現憲法と対比しながら分析を加えてくださいました。
記憶に残したいのは、憲法9条はもちろんですが、特に第12条、第13条、第21条の改正内容とそれに対を成すようにある第97条削除問題です。「憲法が保障する人権は人類の多年にわたる自由獲得の成果であって、これらの権利は過去幾多の試練に耐え現在及び将来の国民に対して犯すことのできない永久の権利として信託されたもの」。この、現憲法の理念・集成ともいえる97条をすべて削除し、12条・13条・21条では基本的人権の制限どころか戦前の治安維持法へと回帰したい意思、すなわち人権尊重を基盤に置く憲法を変えて権力者に都合のよい法にしたい意思がはっきり読み取れること、危険な条文が他にもたくさんあることがよくわかる講演でした。
また私たちには、「違いがわかる言葉」でなくとも法律家の常識として、条文の単語一つを変えるということは「明確に意味を違える」という指摘に、恐ろしさを感じました。
改めて戦後憲法体制の崩壊を許さない個々人の意思確認と次なる行動への足がかりを築く場となりました。
講演後のトークセッションでは、前参議院議員で東京・生活者ネットワーク元代表委員の大河原まさこさんをゲストに迎え、金子匡良神奈川大学准教授と参加者と共に対話を深めました。
ゲストの前参議院議員の大河原まさこさんは「一票を持たない子どもたちの代弁者、チルドレンファースト」を目標に今までも活動されてきました。生活者の思いを受け止められない国会議員の現状が露呈している昨今、生活者の目線で政治に取り組む大河原さんを再び国会へ送りだそう!という市民団体の勝手連の皆さんと連携していく所存です。