えどがわ油田開発プロジェクト(以下プロジェクト)の企画した「天ぷら油のバスで行くエコツアー」は、江戸川区船堀にあるエコデス(株)の見学と給油からスタートした。ここは、使用済み食用油から燃料(BDF)をつくっている工場だ。
BDF(Bio Diesel Fuel)は廃食油に苛性ソーダとメタノールを加え、「メチルエステル反応」を起こさせ、グリセリンを抽出後お湯で洗浄、軽油と同様にディーゼル車で使うことができる燃料となる。廃食油100ℓからBDF100ℓができ、精製過程で出るグリセリンやアルカリ成分は再利用が可能だ。しかも販売価格は1ℓ100円と軽油より安い。
プロジェクトでは、農水省から5ヵ年間の助成金を受け「使用済みの油」の提供を呼びかけ、BDFをつくり、区内の運送会社などにBDF使用を働きかけ、CO2削減に効果を上げている。
現在、廃食油の提供先は区内の小中学校、保育園、飲食店など100ヶ所にのぼり、環境を考える事業者の増加とともに提供者も増えているという。回収時、1斗缶(15ℓ)あたり5円で引き取るが、引き取り金額はすべてワンガリ・マータイさんが進めている「MOTTAINAIキャンペーン」に寄付される。・・・どこまでもエコな取り組みに感心する。
今回のエコツアーのコースは、午前中、有明の「東京都水の科学館」、昼食を家族連れで賑わう足立区の「都市農業公園」、午後、同じく足立区六町のコミュニティガーデン「六町エコプチテラス」と畑付きエコアパートの見学だ。菜の花と早咲きの桜、迎えてくれた方々の笑顔、ハーブティーをいただき、採れたての野菜を購入する参加者も。
(プチテラスは、土に触れ収穫の喜びを共にする「畑」を通しての地域コミュニティ作りが注目され、今月31日昼のNHKの番組で放映されるそうだ。)
プロジェクトでは第2弾、第3弾のツアーを続々企画する予定。ぜひ多くの人に参加していただきたい。品川ネット/環境部会より