2025年2月4日に品川区内で実施される”Jアラート訓練”の実施を容認することはできません。~戦争準備を認めない~
Jアラート訓練について、突如、品川区HPで告知されました。告知内容は以下の通りです。
令和6年度弾道ミサイルを想定した国民保護共同訓練の実施について (←品川区HPはこちらからご覧ください。)
【目 的】
弾道ミサイルに係る情報が伝達された際に、区民の皆さまがとるべき対応・行動の普及・啓発を図るとともに、関係機関の初動対処能力の向上を図るため
【日時】
2025年2月4日(火)9時30分~11時30分
【場所】
(1) 戸越駅、戸越銀座商店街 (2) しながわ中央公園
【内容】
(1) Jアラート発令後の住民避難行動(「逃げる」)の実践
(2) ミサイル落下後の関係機関による被災者の要救助者の救出、除染活動等
※(1)の訓練に伴い、9時30分頃から戸越台中学校の防災行政無線から訓練のための放送が流れます。
今回の訓練実施にむけた情報は、12月13日更新の品川区HPと東京都のHPに掲載されています。
どのような手続きで決定されたのか、経緯を調べるために区議会の状況を確認しましたが、議会への説明は行われていません。
品川区HPからの推察となりますが、戸越台中学校の子ども達は強制的に訓練に参加させられる可能性があります。
恐怖心をあおり、戦争への道をつくろうとする今回の訓練は断固許されませんし、
また、訓練実施が予定されている2月の時期は、受験生にとって都立推薦入試後の都立一般入試や私立入試を控えた大事な時期でもあります。
このような時期に、子どもの学びの場を利用した訓練の必要性はどこにあるのでしょうか。
同年代の子どもを育てる保護者の一人としても非常に納得ができません。
さらに懸念するのは、
メディアを活用し、商店街での訓練の様子を流し、「23区内でミサイルに備え訓練実施」と大きく取り上げ、
”防衛費増額も仕方がない。”といった醸成に利用され、戦争準備を全国に広げていくことです。
この訓練実施に対して、皆さんどのように考えますか?
品川区立学校ではすでに、Jアラート訓練が実施されています。
子どもや保護者から様々な声が届いております。(*文末記事参照)
この国の政府や、この国に住む人々は、いつか来た道を再度繰り返し進もうとするのでしょうか?
生活者ネットワークは、最大の人権侵害であり、最大の環境破壊である戦争を防ぐには、
市民が常に政治を監視し続け、おかしな施策等には”それは間違っている!!”と、声を挙げ行動をすることだと考えています。
映画版『標的の村』や、『戦場ぬ止み』『標的の島 風かたか』『沖縄スパイ戦史』(大矢英代と共同監督)『戦風ーいくさふむ』を手掛けた映画監督 三上智恵さんが、
2023年に”バケツリレーと安保3文書~意味のない訓練をやる意味~”という記事を公開しています。
今回の区内Jアラート訓練を危惧する理由が、この記事に集約されていましたのでご紹介いたします。
是非、ご一読ください。
以下、一部抜粋。
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…先の大戦で、全国各地域で取り組まれた「バケツリレー」。
地域の安全は自分たちで守ろうと勇んで消火訓練を繰り返したが、アメリカ軍が投下する焼夷弾の前に全く機能しなかった。
日々の「竹やり訓練」も、実際に鬼畜米英を殺すことはなかった。両方とも、何の役にも立たなかったのだ。
とんだ笑い話なのだが、しかし令和の私たちは、もう笑えない。
「そんなことやったって無駄でしょ? それより今は必死に戦争しない方法を考えるべきでは?」
その当たり前が言えない空気、みんなで団結するべき時に協力しないとまずいという思考停止はもう県や市町村を上げて始まっている。
戦時中、火事も消せなかったバケツリレーが、いったい何の役にたったのか?
それは、国防婦人会が地域社会の非協力的な人間を炙り出すのに役立った。
いったんバケツリレーに参加したらもう、竹やり訓練に移行する流れには逆らえない。
銃後の社会を乱す「非国民」は誰か。不安と欠乏は、憎悪を注ぎ込む相手を求める。
「あなたのような人がいるから負けるのよ!」と叩く相手を探す。
バケツリレーと竹やり訓練が実際に機能するかどうかは、実はどうでもよかった。
心の戦争準備と思考停止、それを浸透させるツールとして見事に機能したのだ。
振り返って、今回の避難訓練はどうか。
映像を見てもらえればわかるように、「これでミサイルから本当に身を守れるかどうか?」は、きっと誰も真剣に考えてはいない。
参加した人たちは、国に協力し、地域に協力した。
自分に課せられた仕事以上の意見は言わない。
何もしないよりはいい、と不安も紛れた。
少なくとも、一生懸命やっている消防団員を困らせるような抗議などはしない。
それのどこが悪いの?
何が問題なの?
というかもしれない。そこが肝だ。
それこそが戦争協力であり、多くの人を死に追いやった戦争を動かす原動力になっていったのだ。
ここがわからないと、また戦争を起こす側になるのだと私は厳しく問いたい。
災害訓練の皮をかぶっている戦争訓練に協力するのですか?
またバケツリレーを始めるのですか?と問わなくてはならない。
早くも非国民を炙り出したいのですか? と問わずにはいられない。
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*2023年 田中さやかHP記事
→品川区立全学校で”Jアラート・弾道ミサイル発射情報に対応するための避難訓練”が実施される?!