議員提出第一号議案「東急大井町線戸越公園駅付近における鉄道立体化の早期事業化に向けた意見書」に反対討論を行いました。
議員提出第一号議案「東急大井町線戸越公園駅付近における鉄道立体化の早期事業化に向けた意見書」に反対をしました。
最終本会議で吉田ゆみこが討論を行いました。以下が討論になります。
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品川・生活者ネットワークを代表して、議員提出第一号議案「東急大井町線戸越公園駅付近における鉄道立体化の早期事業化に向けた意見書」に反対する立場で討論します。
本意見書は「大井町線戸越公園駅付近に6カ所存在する踏切が休校運転開始以来、列車速度の上昇や社団時間の増加などにより危険性が増大していること、また駅前踏切は多くの歩行者・自転車が錯綜するため安全性に課題があること」などを理由に「連続立体交差事業」の早期実現を求めるものです。
過去の事故の経験から安全確保を求め、また踏切による南北地域の分断の解消を求めて事業の早期実現を求める地域の人たちの気持ちは理解できます。
しかし、現時点での東京都政策の最優先課題が「新型コロナウイルス感染症」への対応であることは万人共通の認識と考えます。
都内の感染の広がりをコントロールすること、そのための東京都としての検査体制を充実させること、予想される第2波、第3波に対応できるだけの医療体制を構築すること、そのための人員の確保など数え上げれば切りがありません。
また、経済の立て直しも大きな課題です。
東京都としても事業者向けの様々な支援は打ち出されていますが、充分とは言えません。
7月4日の日本経済新聞夕刊には町工場などの中小製造業への打撃は、外出自粛要請がすぐに直撃した観光業や飲食業に比べて数か月遅れで出る可能性が指摘されていました。
つまり、これから出てくるダメージにもまだまだ手当てが必要ということです。そして、当然第2波、第3波への備えも必要です。
これらの政策を実現するためには都としての財源の確保が必要であることは言うまでもありません。もちろん、これらは国が率先して取り組むべきであり、また基礎自治体である区も継続して力を入れていく政策です。
しかし、東京都が「新型コロナウイルス感染症」対応で果たすべき役割が非常に大きいこともまた事実です。
加えて、災害対策も大きな課題です。
現時点でも今まで経験したことのない豪雨が九州地方を襲い、その後あっという間に中国・四国・近畿・中部と広がって、岐阜・長野は一時警戒レベル5の大雨特別警報が出ていました。多くの方が被災され、残念ながら犠牲になられた方もおられます。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。そして、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
東京都も都市直下型地震だけでなく、近年毎年被害を出す風水害への備えを強化させなくてはいけません。
河川の氾濫は基礎自治体だけで対応できるものではなく、東京都としての対策が必須です。
このように東京都として優先すべき政策課題は文字通り山積していますが、一方で財政の基盤となる税収は大幅に減少することが予想されます。
これが東京都の現状です。
これら実情が明白である今、本意見書の提出はふさわしくないと生活者ネットワークは考えます。改めて本意見書の提出は見合わせることを区議会の皆さまに呼びかけて、品川・生活者ネットワークの反対討論といたします。
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品川区議会第2回定例議会の報告はこちらをご確認ください。
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