議員の役割放棄は許されない!
品川区議会第2回定例本会議が7月11日に閉会しました。
しかし、品川区議会第2回定例本議会は冒頭から前代未聞の大混乱となりました。
6月28日、初日の13時、本会議開始時点で議場に参集したのが議長も合わせて10名のみ(ネットと共産)だったためです。
ことの発端は「最大会派からの推薦によって議長職に就いた」現議長に対して、当の最大会派から出された不信任動議です。昨年の第3回定例議会では否決、本年5月29日の第1回臨時議会で可決されましたが議長は辞任を拒み、法的には辞める義務はありません。それが今定例会まで持ち込まれたのです。
丸一日空転し、延会となった品川区議会は6月29日に何とか再開。その後は副議長進行のもと予定した日程をすべてこなしましたが、7月11日、最終本会議で国民民主の議員から「松澤利行議長の辞職を求める決議」動議が出され、議員総数36名中(議長は除く)賛成20、反対9、棄権7で可決されました。混乱は続いています。
両者それぞれ言い分を主張していますが、元々は当会派内での合意に齟齬があったということであり、あくまで会派の中で解決すべき問題です。推薦して議長に押し上げた最大会派の責任は重いはず。問題を議会に持ち込み、議会開催を人質にとるようにして解決を謀るなどあってはならないことです。区政について議会で議論するのが議員の最低限の役割です。
このような事態を次の定例会まで持ち越さないことが混乱のもととなった当会派と議長両者の責任です。
最終本会議に先立ち、同日午前に議長からの呼びかけで議員の全員協議会が開かれました。「議会の混乱の収拾を図るため」と「議会運営委員会に席を持たない会派や無所属議員の意見を聞く」いう名目でした。そういう場が持たれたことは評価しますが、結局そこでもお互いの言い分の主張の繰り返しに終始し、事態収拾に向けての有効な議論とはなりませんでした。
品川・生活者ネットワークの姿勢はあくまで
①この問題は本来、現議長を推薦した会派の中での意見の齟齬の問題であり、従ってそこで解決すべき問題であること。
②従って、この問題を議会に持ち出すべきではなく、次の第3回定例議会までに当該会派と議長の間で決着をつけること。
というものであり、全員協議会ではこの姿勢を主張しました。
当事者での解決ができないということであれば、現在の品川区議会の議長選出の方法を見直す必要があると言わざるを得ません。
品川・生活者ネットワーク幹事長 田中さやか
政調会長 吉田ゆみこ