子どもと教育を考える連続講座開催
第1回 品川の公教育を考える
現在の品川区の公教育は、「品川から日本の教育を変える」との号令のもと、教育行政主導で進められています。習熟度別授業、小学校の教科担任制、学力定着度調査、区内全校を小中一貫の九年制とする小中一貫教育へと進めてきたそこには、肝心の子どもの目線に立ち意見を反映する姿勢は見られず、子ども、教職員、保護者や地域住民の意見表明や議論の場も用意されていません。学校選択制と小中一貫教育は子どもたちにとってプラスであるのか、どうか? 小中一貫校導入の目的に挙げた不登校・中1ギャップの解消は、その目的を果たし得ているのか、どうか? 地域住民の数々の疑念の声をよそに、今度は、施設一体型の小中一貫校が義務教育学校へと移行しました。
品川の公教育は、詰まるところ、国の改革志向を先取りするかたちで行われる教育実験であると言わざるをえず、従って、現在、国が進めようとしている教育改革の、そこにどのような評価点・問題点があるのかを共有することから始めたいと思います。教育社会学の第一人者・藤田英典さんをお迎えする学びの場へ、多くの皆さんのご参加をお待ちします。