第25回N0!寝たきりデー2014 私は認知症をどう生きたいか ~本人と家族に地域が寄り添う~
9/12(土)、全国市町村会館で開催された第25回第25回N0!寝たきりデー2014に参加した。2025年には認知症高齢者数が470万人、65歳高齢者のなんと2.8%のなるという予測数値が厚労省から発表された。増え続ける認知症の問題にどのように取り組んでいったらよいのでしょうか。
上野秀樹先生(海上寮療養所 精神科医)より、「認知症とともに暮らせる社会をつくろう」と題した講演がおこなわれた。先生の精神科訪問診療の実践から以下のような工夫をすることで、地域で精神科入院をせずとも地域で認知症を支えることは可能であると報告された。
・認知症とは病名ではなくある状態のことと認識しよう
・認知機能障害に基づく問題より、行動・心理症状への対応を重視すべき
・周辺症状を問題行動と捉えるのではなく、認知症本人からの訴えであると捉えよう
・お世話をされる存在にしないで、生きがいを満たすケアを心がける
「認知症の人が暮らしやすい社会をつくることは、実は、認知症の人だけではなく、普通の人にとって暮らしやすい社会の実現につながる」と、医療の実践現場から、訴えられた。
日本では、精神科病院は民間が圧倒的に多く、今後の経営を継続するためにも、認知症の人を入院させると言われている。私たちが認知症になることを恐れているだけでは、増え続ける認知症の問題は解決しない。今すべきことは、認知症を他人ごとではなく、自分の問題・家族の問題としてとらえ、当事者発で丁寧に問題を解決していくこと。今日報告があった実践例から学ぶことは多くあった。