3.11以降 食の安全は守れるか

ピアふぇすた、市民科学研究室上田昌文さん基調講演

基調講演の上田昌文さん
基調講演の上田昌文さん
11/26 ピアふぇすた「3.11以降 食の安全は守れるか」が経堂の生活クラブ館で開催された。「私たちの暮らしをよくしたい!」という思いから、多様な活動をそれぞれの地域で繰り広げている生活クラブ運動グループ。ピアふぇすたでは、そんな運動グループが、年に一度集まって、それぞれの活動をシェアしながら新たな問題解決への糸口を探します。

今回のテーマは、『3.11以降の食の安全』。ひとりで考えていても見えてこない。だからこそみんなで集まって、いっしょに考えてみようと、上田昌文さん(NPO法人市民科学研究室)講師の基調講演を皮切りにたくさんの参加者のもと行われました。

3/11以降、政府の暫定基準が定められましたが、市場に流通している食品の検査は行われていないのが現状です。
「内部被曝とは?」「私たちはどのように食を選べばいいの?」など、食の安全について、市民科学研究所の上田昌文さんに内部被曝の考え方、減らし方についてお聞きしました。

福島の人々は今も厳しい状態が続いており、チェルノブイリに学べば子どもたちは避難すべきレベルと言える。地域内で市民が協力し合い、いち早くミニホットスポットを見つけていくことが望まれる。様々な除染の方法の効果を比較できるデータの集積が必要で、地形・気象の変化でのセシウム集積傾向を踏まえ、除染計画とモニタリングが必要。食品の測定では、これまでのデータを重ねてみて、どれを計測から外していくべきか“選択と集中”による合理化が求められるなどの提案をうかがいました。

続いて、生活クラブ生協の放射能検査の考え方・これまでの取り組みについて報告がなされ、最後は、東京・生活者ネットワークより、生活者ネットワークが組織されている都内34自治体における学校給食の放射能対策の発表が行われました。

子どもの育つ環境を考えたい方、情報を正確に把握したい方など、放射能問題への関心の高さを実感しました。今後の活動に生かしていきます。