3月11日の震災時には「せんたくネット」という被災者の洗濯物をボランティアが自宅で洗濯し届ける活動を立ち上げ、被災女性のニーズを掘り起こした、支援活動をされました。そうした中で、把握できた被災者と避難所の状況や、災害対策の課題・問題点、またこれからの支援のありかた等について、お話いただきました。
宗片さんは、2008年に仙台市の女性を対象に「災害時における女性のニーズ調査」を実施し、「女性の視点から見る防災災害復興対策に関する提言」をまとめたそうです。しかし、今回の被災地を回った経験からは、何一つ提言は実行されていないという実感を持ったということでした。
避難所運営のリーダーはほとんど男性でありどうしても女性の視点が欠けてしまうということです。
品川区に関しても同じ状況です。アンケートや聞き取りなどで、女性・子ども・障がい者の声を聴いて運営に反映させているとしていますが、「これからどうするという話し合いの場」に女性・子ども・障がい者等の当事者がいないため本質を改善するにはいたっていません。
災害時に公助の限界はあります。
地域防災計画を画一的でなく、地域の実情に合ったものにしていく、また、どこでも同じような防災訓練でなくきめ細かい配慮を施した内容にしていくそのためには女性のリーダーを育てることは不可欠です。
「女性たちが主体となって行動を起こす」問題解決の鍵はこれだと思いました。
品川ネットでは、皆様の声を行政施策へ反映させるため、「防災アンケート」を実施中です。ご協力お願いします。<市川和子>