海とさかなと原発震災

生命の母としての海を毒壺にするな!

湯浅さんと目黒・大田・品川ネットの議員
湯浅さんと目黒・大田・品川ネットの議員
2011年8月9日(火)「海とさかなと原発震災 〜3.11福島原発震災から放射能のグローバルな海洋汚染をふりかえる〜」と題した学習会を品川・大田・目黒生活者ネットの共催で行いました。講師は、理学博士 海洋物理学・海洋環境学専門で、ピースデポ代表の湯浅一郎さん。

今回の福島第一原子力発電所の事故は、現在もなお「非常事態宣言」の状態にあります。環境・人体・作物への汚染は続いており、海洋への放射能の放出に関しては実態がわからない事態のなかに私たちは置かれています。海水のみならず、コウナゴなどの水産生物などからもヨウ素、セシウムが検出されました。一般の議論は、食べ物として水産物汚染が中心になりますが、環境汚染という面からは、<海洋生態系全体への影響>を評価するという視点でお話を伺いました。

福島原発による海洋の放射能汚染に対しては、①「食品の安全」から「海洋生態系のの総合的な評価」と位置付けるべき。②食物連鎖のプロセスに入ることを少しでも減らすために、汚染れているのもがあれば、その生物は捕獲し、廃棄すべき。休業するのではなく、漁獲物は政府、東電が通常の価格で買い上げるなどの措置を取るべき。という具体的な提案もありました。

海洋は無数の生物の生きる場であり、海の生き物の生活史を寸断する行為をする権利は人間にはない。核エネルギー利用は、軍事、平和の如何にかかわらず海洋汚染を引き起こす。海という視点からだけ見ても、核エネルギーとの共存はあり得ない。海からのうめき声をしっかり受け止めるべきである。という最後のまとめにはおおいに共感しました。<市川>