救急車を呼ぼうか?迷ったときは♯7119へ

東京消防庁が救急車の適正利用へ、協力を呼びかけています!

 救急患者の搬送先の受け入れ困難や「たらい回し」が新聞報道やTVの特集番組などで頻繁に取り上げられ、大きな問題となっています。昨年の東京消防庁管内の救急出動件数を見ると、69万1565件。救急車はフル稼働で、実に46秒に1回の割合で出動したことになります。近年、出動件数は増加の一途をたどり(昨年は30年ぶりに前年を下回っているが)、救急車の現場到着までの所要時間は年々延びて、現在は6〜7分かかるといわれています。

 下図のように、緊急時の時間経過と死亡率の関係では、例えば、心臓停止では3分間、呼吸停止では10分間放置されると死亡率が約50%になってしまいます。少しでも早く病院に搬送してもらいたいと119番通報しても、最寄りの消防署の救急車が出動中で遠くから回さなければならないことも多く、到着の遅れが「救えるはずの命」を失う結果につながるおそれもあるのが現状です。

 同庁では、出動件数増加の背景に、救急搬送者の約6割近くが「入院の必要なし」と診断され帰宅するという実情があることや、「緊急性の判断ができない」「どの病院に行けばよいかわからない」という通報も増加していることから、短縮番号♯7119(東京消防庁救急相談センター/24時間対応・年中無休)を設置し、ポスターやビデオなどでPRを行い、適正な利用を訴えています。同センターでは、受診や応急手当に関するアドバイス、医療機関の案内などをしてくれます。詳しくは東京消防庁のHPをご覧下さい。

写真(左)は、大井消防署で行なわれた「たすけあいワーカーズ・たんぽぽ」の皆さんの救命講習会の模様。心肺蘇生、AED、止血法など、8時間にわたる講習を受けました(4月6日)