品川区のアスベスト対策がすすみます

現在各地で問題になっているアスベスト健康被害ですが、品川区は1987年に学校を含むすべての区有施設を設計図で確認し担当者が実際に目で見て調査を行いました。吹き付けアスベストが使用されている区有施設が20施設あり完全除去をした施設以外に封じ込み、囲い込みの対策を実施した施設が13箇所あります。この13施設に対して今年と来年を目途に完全除去することを決めました。

13施設は以下のところです。
南大井文化センター、東品川文化センター、荏原文化センター、五反田文化センター、総合庁舎、後地児童センター、城南小、立会小、浜川小、鈴ヶ森小、八潮小、浜川中、荏原一中

安全対策は講じられているのですが、さらに万全を期すということで完全除去作業を行います。学校施設については長期休みなどを利用して作業が行われますので、各学校からはきちんとした説明がされると思います。また気になること不安なことはどんどん施設担当者や学校長に問い合わせていかれることをお勧めします。

合わせて品川区独自に一般建築物のアスベスト除去作業に対する補助制度を9月1日より設けることも決定しました。品川区ホームページにも掲載されています。

今回の対策では品川区は新たな要綱を設置して、一定規模以上の建物の解体に対して住民説明会の義務付けを盛り込むことを検討していますが、効力がどの程度担保されるかが課題になります。
昭和40年頃〜50年(禁止)までビル等の耐火建築材として多く使用されていました。鉄筋3階建て共同住宅といわれるような規模の建築物で使用されているといわれています。一般の建築物の解体に向けての対策が今後行政に求められます。

今回のアスベストの問題は危険性が指摘されていたにもかかわらず使用禁止という対策を採らなかった国の責任は問われなければなりません。血液製剤のときと同様に明らかな人災といえるのではないでしょうか。被害が表に現れてこなければ対応しないというのではなく、市民の生命と健康を守るためには「疑わしきは罰せず」ではなく「未然の法則」をきちんと守る社会をつくっていかなければ、弱い立場の人がつらい思いをする社会は変わらないのです。