<品川アピールから>
——日本の政治は長い間「利益の分配」という言葉で象徴され、利益誘導型の政治がまかり通ってきた。ようやく、ナショナル政党のスローガンに「政治は生活」が採用されるなど、利益誘導から市民政治へと転換する兆しが垣間見えてきたとはいえ、女性が職業と家事、育児、介護を担ってきた経験を生かす「生活者の政治」への反応はいまだに鈍いのが実態だ。
それでは、何ゆえに「生活者の政治」を女性が問わなければならないのか。ジェンダーで政治を見直すべきゆえん…、それは、「社会的、文化的につくられた性別概念」と定義されるジェンダーが男女を二分し、男が「政治・経済」を、女は「家事・育児・介護」を担うものと差別してきた事実があるからだ。経済的分担をしながら、なお子育てや家事をしている女性を低く見たり、一人前に扱われなかったりするジェンダー作用は、女性が担う政策領域を低く見たり、私的領域にすり替え予算をつけなかったりする政治そのものに多大な問題がある。
今こそ、実は暮らしの隅々にまで行き渡っている政治が、女性の生き方や、生活者のくらしを支援するものとなっているかどうか、その検証が必要となっている。政治が、それらを支援するものになっていないのであれば、一方の性である女性が、男女を問わず生活者が、政策変更を求め予算の組み換えを実施していかなければならない。女性の政治参加、生活者の投票行動が、社会を変えていく大きな鍵となる——。
▲アピール行動に参加したメンバー
▼品川・生活者ネットの市川和子(政策委員長)も元気にアピール!